7 | octobre
恥ずかしい文章
故武田百合子著『日日雑記』を再読する。
着眼点、言い回し、洗練された文章に手も足も出ない。けれど彼女は、遺した日記、原稿、メモ、手帖は「私の死後、焼却して欲しい」と遺言を残し、娘の手によってすべて処分された。
百合子さんの言葉はズルさや欲望をさらけ出した、自身との対話の結晶。本人にとっては黒歴史そのもの。
あーあ。もっとイタくて恥ずかしくて身悶えする文章、書きてぇなあ。
マゾヒスト? はて、何のことですか?
à bientôt…… #7
恥ずかしい文章 相沢睦